沖縄県の障がい者手帳

沖縄県の精神の障害者手帳の診断書には他都道府県と大きく異なる特徴がある。
手帳の等級の基準となる「⑩生活能力の状態」の欄に、「過去2年間及び今後2年間に予測されるものを含む」という注意書きがあることだ。
その下に「適切な食事摂取」「身辺の清潔保持」などの項目が並び、「援助があればできる」「できない」など個々の能力ごとに障害の程度をチェックする形になっているが、他の都道府県の診断書は、「どの時点のことか?」「1年間の平均的な状態なのか診断書を書くその日のことなのか?」などについて何も注意書きがなく、言ってみれば診断書を作成する医師に任されているのとかなり異なる。
上記の注意書きを見れば、「過去2年間と今後2年間に予測される中で一番具合の悪い状況を書きなさい」という風に普通は読むだろう。
私はそういう風に読んで、そういう風に診断書を作成してきた。
その結果、1級になる患者さんがけっこう居られた。
ところが1年位前から、1級になっていた患者さんが、同じように書いても、あるいは最近は以前よりも重症に書いたにもかかわらず、等級が2級に下げられるケースが続出し、患者さんが非常に不安になり、今順番に等級変更の診断書を出しなおす作業に取り掛かっているところだ。
沖縄県には、自立支援の通院医療費公費負担が、他県は1割負担のところ、残りの1割も県が出してくれる「精神特別」というシステムがあり、精神疾患で通院している人の通院費用はかからない。非常に障害者にやさしい制度的な配慮がある。
私は上記の1級が多くなる診断書も、こういう基本的に精神の患者さんにやさしい沖縄県の制度の一つであると理解している。
だから、1級の人が軒並み2級に下げられるということは、沖縄県の精神障害者福祉の方針が大きく変わった?ということなのか危惧している。
かなり大きな問題であると考えるので、沖縄タイムズなどいくつかのマスコミは取材をお願いし、実際に取材も受けて説明もしてきた。
そこでこれを読んでいる沖縄県の精神の手帳を持っている当事者の皆さんにお伝えしたい。
もしもあなたの主治医が、これまでと同じように手帳の診断書を書いたのに等級が下がった場合には、まず主治医に上の注意書きのことを相談して、「等級を元に戻す等級変更の診断書」を書いてもらいましょう。
それでも戻らなかったら、沖縄タイムズに電話して納得できないことを取材依頼しましょう。
同じように診断書を書いているにもかかわらずどんどん等級を下げる医師が1年位前から沖縄県精神保健福祉センターの判定医の中にいることは間違いありません。
みんなで声を上げましょう。
なお私は上記⑩の下の⑪特記事項に、「上記の状態が最近2年以内に複数回見られ、今後も予想される」と毎回注記するようにしています。
これでどうなるか?
県はタイムズの取材にデータを出さないので、当事者の皆さんで声を上げましょう。
沖縄県の障害者にやさしい福祉を後退させないためにみんなで頑張りましょう。